それっておかしいよね、って思うことがたくさんある職場だ。
今日もまた、背負いきれない重荷に耐えきれず、あの先生は休んだ。
今日もまた、初任者の先生が夜の22時過ぎまで学校に残っている。
そして、今日もまた、私は何も言えずに自分の仕事だけして帰路についた。
赴任して、一年が経とうとしている。
ちっとも、何も好きになれないまま、一年が終わろうとしている。
この学校の、先生も、生徒も、周囲を取り巻く環境も、何一つ好きになれないまま。
この学校で働く、自分のことすら好きじゃない。
一年が終わる。
四月に手に入れたものは、全て三月に失われる。
そういう営みを繰り返す職業だと、とうに知っている。
良い終わり方、なんて到底望めそうにもない。
それでも、より良い終わり方は、せめて、目指したいなと思う。